◎天然繊維を再発見しよう~2009年は国際天然繊維年
この動画の日本語版は、下記サイトで見ることができます。
http://www.naturalfibres2009.org/ja/index.html
国際天然繊維年は2009年1月22日にローマの国際連合食糧農業機関(FAO)本部で正式に始動しました。
天然繊維として取り上げられているのは、
シルク http://www.naturalfibres2009.org/en/fibres/silk.html
ヘンプ http://www.naturalfibres2009.org/en/fibres/hemp.html
を含む全15種類があります。
アバカAbaca、アルパカAlpaca、アンゴラAngora、キャメルCamel、カシミアCashmere、コイア(Coir:ココナツの外皮)、コットンCotton、フラックスFlax、ヘンプHemp、ジュートJute、モヘアMohair、ラミーRamie、サイザルSisal、ウールWool
<農民、紡績職人、機織り職人>
織り、編み、マットに加工され、接着剤で貼り付けられ、天然繊維は社会に不可欠な織物となります。
国際天然繊維年の主な目的の一つは天然繊維を生産している人たちや衣服・家具などの織物を織る人たちの生活向上です。
目的をかなえることは、今年中になんとかできるようなものではないかもしれませんが、私たちに何かができるなら、国際天然繊維年をひとつのきっかけにしてみるのも、よいのではないでしょうか。
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国際ナントカ年、国連のイベントとなると、ちょっと縁遠いようにも思えるし、国際天然繊維年というのは、以前にも見かけたことがあったのですが、スルーしてました。でも、結城紬の原料は絹、栃木県で生産されるおおあさ(大麻)、いずれも天然繊維なのですよね。
「天然繊維を生産している人たちや衣服・家具などの織物を織る人たちの生活向上」を目的のひとつとする、国際天然繊維年の趣旨が、日本の天然繊維産地と、どんなふうに結びついてゆけるでしょう?
「日米綿業界」のようなところなら、
盛り上げようという姿勢を見せることができますが、伝統的な日本の織物産業がまとまって何かをするという機動力は持ち合わせていなさそうです。
(例:日米綿業界の場合)
「CCI国際綿花評議会ならびに日本紡績協会と(財)日本綿業振興会では、国連の「天然繊維の国際年」に賛同し、今後実施される広告、イベント、刊行物、印刷物などにこのロゴとスローガンを積極的に掲出し、日米の綿業界をあげて天然繊維年を盛り上げていきます。」
それでも、天然繊維をキーワードに改めて日本を見直すと、多くの生産地と、そこに携わる人たちの存在があることに気づくことでしょう。国際的に天然繊維の見直しが喚起されていることが不思議ではない状況が、日本にも見られます(養蚕、関連農業、伝統的織物産業など)。
今年の結城紬のイベントでも、ひとつの切り口、きっかけとしてタイムリーな国際天然繊維年を意識することは、良いと思います(広告、イベント、刊行物、印刷物などにこのロゴとスローガンを入れるとか・・・ただし、ロゴやスローガンの使用には、事務局に申請する必要がありますから、お気をつけて)。