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第52回日本工芸展
思い立ったが吉日!会期中、連日開催されるギャラリートーク(日替わりで、陶芸、人形などジャンルが違います)、折よく今日は染織だし、行って来ました(今日もトンボ返り)。さっそく染織の展示エリアへ。今回は、結城紬も入選して展示されていました(茨城県那珂市・十河慶子さんの「星七宝文」)。結城紬ではおなじみの亀甲・十字といった絣を一切使わず、絵絣で全体に大きな七宝模様を大胆に織り出し作品です。
私は、十河さんのことを知らないのですが、調べてみたら、こんなページがありました。
http://rx.sakura.ne.jp/~saza-co/gallery258/hotdoc/00.html
http://www.it.sakura.ne.jp/~nakasyob/kikan/19ehon.htm
ギャラリートークの担当は、日本女子大学被服学科教授の小笠原小枝(おがさわら・さえ)さん。1時間たっぷりかけて、主な作品の説明をしてくれました。このギャラリートークに集まった人は50人以上?多かったです。日本工芸展が、染織作家の登竜門のひとつであること(出品して、入選する確立は3割程だそうです)。織りなら3年も経てば入選する可能性があるかもしれないけれど、友禅のような染めとなると、長い経験に裏づけされた技術が必要となること。染織には、公家や朝廷に用いられた染めの着物と、庶民のための織りの着物があること・・・から始まりました。
ギャラリートーク参加者の結城紬度2名!一人は薄地色に刷り込みで100亀甲変形飛び柄(一段のみの亀甲とヨコ糸を使い分けて、ヨコにスッと模様を差し入れてある)、とてもさりげなくおしゃれな柄でした。こんな紬を単にして着るなんて、ぜいたくだなあ、と思いました。というのも、着物の世界では、1年で6月と9月というたった2ヶ月が単~ひとえ~を着る時に、一応なってます(あ、一応ですよ)。袷(あわせ)にしたら、10月~5月の8ヶ月も着られるのにね。
もうひとりは、伝統的な藍地に立て枠の総柄が入ったオーソドックスなものでした。他にも着物姿の方がいましたが、ほとんどが紬でした。今までは、工芸展に行って、ただただ作品を見るだけでした。小笠原さんの解説はとっても参考になりました。
・作品一覧(十河さんの作品画像はありませんが):http://www.nihon-kogeikai.com/KOGEITEN/KOGEITEN-052/KOGEITEN-052-SYUPPIN.html#B
・日本橋三越(工芸展)http://www.mitsukoshi.co.jp/nihombashi/traditional_craft/
今日、目新しかったコトバ、作品は「通風織」と「小倉木綿(小倉織)」でした。
・(参考)きもの用語辞典→http://cgif.nifty.com/fkimono/kword/kword.cgi
つづく