木村祐一展・キム兄屋敷 パルコミュージアムにて来週より(笑)。見てみたいな。うわっ、今気づいた、キム兄と同い年だってこと。
http://www.parco-art.com/web/museum/kimnii/
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サウンドクラッシュ
昨日、鹿沼市文化活動交流館にある郷土資料展示室に一歩足を踏み入れると、とても薄暗い中に(展示品保護のため)巨大な木製屋台(とはいっても、ラーメン屋台みたいなものじゃないですよ・笑)が2基鎮座していました。その周囲の床にスタッフの女性が、ジョーロで水をびゃぁ~っ、びゃぁ~っと撒いているところでした。その床は大谷石でできていて、もともとこの地が麻製品を作る工場だったこと、建物の壁に使われていた大家石を床材としてリサイクルしていることを教えてくれました。今まで何度も川上澄生美術館には来ていたのですが、隣にこんなにすごい展示品があるなんて今日の今日まで知りませんでした(もったいない話です)。
「乾燥ですか?」とジョーロを持つ女性にたずねると、彼女は「そうなんです。今日はとても乾燥しているので。(湿度)60%ぐらいがちょうどいいんですけどね。」60%といえば、機織の糸もそのくらいの湿度がちょうど良いのです。木も同じなんだな~、と思わぬところに共通なものを見つけました。
鹿沼市には、国指定重要無形民俗文化財のお祭りがあり、それぞれの町が持っている合計27基の屋台(まるで、山手線の電車1両を4分の1くらいの長さに輪切りにした周囲に、手彫りの彫刻で豪華に装飾した、木製の車がついた山車のようなものです)があって、お祭りでは、この屋台中にお囃子隊が入って、
ぶっつけ(とはいっても、岸和田のだんじりとは違います)という町対抗のお囃子クラッシュ(競いあい)が行われるのだそうです。ジャマイカのサウンドシステムでも、クラッシュをやってますが、鹿沼市ではお囃子でサウンドクラッシュをずっとずっと昔からやっていた、というのがおもしろいなあと思いました。
さらに展示室の奥にすすむと、縄文時代の出土品や、鹿沼の特産品であった麻に関する展示などがありました。鹿沼では、麻から繊維を取って、蚊帳、縄、網、草履紐などを作っていたそうです。だんだんナイロン糸などに押され、産業は衰退してしまいましたが、アカと呼ばれる茎の部分をこそげとった麻の束が展示されていましたが、ピカピカ光る美しく見事な繊維でした。
麻織物の生産はなかったのですか?とたずねると、織物はなかったようだとスタッフの方が答えてくれました。以前から、鹿沼の麻については読み聞きしていたので、今回思いがけず展示を見ることができてうれしかったです。
・文化活動交流館 http://www.city.kanuma.tochigi.jp/
・鹿沼ぶっつけ秋祭り http://www.city.kanuma.tochigi.jp/