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両端の処理
22日のdiaryがいっぱいいっぱいなので、翌日分に書きます。絹100%日本製の伊達締めを1本、楽天ショッピングで購入しました。スーパーポイントがけっこう溜まっていて、かつ代引き手数料が無料だったので、なかなかのお買い得だったと思います。
商品が届いて、現物を見てみたら(パソコンのモニターと比べてどうか、実際の色や素材はどうなのか・・・この瞬間はワクワクと楽しみです)、お~、なかなかいい感じ・・・んっ!?えっ!??
私が買ったのは、博多織ではない(やっぱり、いつかは博多織のも欲しいです・・・それも、いろいろ見て気に入った色を・笑)、縞の伊達締めなのですが、両端がアイスの木の棒の端っこみたく、丸い形に切りっ放しだったんです。手拭の両端は切りっぱなしでいいって知ってたけど、伊達締めの切りっ放しの端っこに、ほつれた糸がぽやんとくっついてるってのには、ちょっとビックリしちゃいました。中央部分には芯地が入っていますが、両端はネクタイ用とかスカーフの生地みたいに、薄くて柔らかい手触りです。
ま、ほつれが無くなるまで、中途半端な糸は外して、もう着物を着るのに使ってますが、化繊のシャーリング入り伊達締めと比べると、心もとないほど薄いのに、シュルっと締まってなかなかの使い心地です(おおおお~・カサバラナーイ!驚愕)。調べていたら、紗の伊達締めというのもあって、夏によさそうですが、こちらは7000円くらい・・・けっこう高いですねえ(苦笑)。
伊達締めが急に気になったのは、こないだ実演した呉服屋さんで真っ白の伊達締めを偶然目にしたのがきっかけ。以前から気にはなっていて、市内にある呉服・和装問屋さんで伊達締めを見たのですが、赤系のものしかなくて・・・それじゃ買う気がしなかったのです。白もいいなと思ったけど、まずはいろんなものを見てみたい・・・ってことで、機会があったら和装のお店をいろいろとひやかそうと思ってます。
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丹後ちりめんものがたり
午後になってから、しつこいタテ糸切れがこころもち少なめになってきました(それでも、タテ糸が切れずにヨコ糸を連続で通すことができたのは最高9本でした)。今日は日中あたたかでした。そこで今夕は浴衣を引っ張り出して着ています(このまま寝巻きですな・笑)。
今日の水戸黄門(再放送)は、丹後峰山の精好織り(せいこうおり)のお話。ウルトラセブンのダン(だった人・笑)が、糸に拠りをかける場面で、おおお~!と思うところが。先日、近所の県立博物館で見た糸車の展示解説に<糸に撚りをかける時にも使われました>とあって、そのときは<?>と思っていたのですが、今日のテレビを見て、合点がいったわけです。下記のサイトには、丹後縮緬の始祖、絹屋佐平治の話が紹介されています。これを読むと、今日の水戸黄門は、佐平治の話をベースに、門外不出の西陣織の技術を盗んだ(盗み技)かどで牢屋に入れられる・・・とストーリー展開です。しぼのある織物のことを、黄門さまは最初の頃<絹縮み>とも言ってましたが、番組の最後に、「光圀が、この織物に銘を与えよう」と言って<丹後ちりめん>と筆で書いてました(笑)。
・丹後ちりめん織元 田勇 http://www.tayuh.com/tangochirimen.htm
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今週のメルマガ<呉服のきくや水曜版>
キモノまわりのことなら、どんなことでも見たい知りたい・・・そんな私に今週も届いたこんなオハナシ・・・。欲しいと思うこと、売ること、買うこと・・・、あるべき姿はどういうものか・・・考えます。キモノの格だけでなく、業界のありかたにも、それなりの品格・良心がなくっちゃ、キッツイなあ~~(あ、キモノ業界だけじゃ、ないわよ)。
(以下、引用)
■レディシステムとは
レディシステムってご存じでしょうか。簡単に言うと呉服店に登録してい
る人が友人などを展示会に連れて行ってその友人が着物を買うと何割かの
リベートをもらうというシステムです。
インターネットで着物を購入する方々にはあまりなじみはないかもしれま
せんが、実はこの方法は呉服業界に少しずつ少しずつ浸透しているという
販売方法なんです。今日はその裏側を解説します。
まず、レディシステムという方法は店によっていろいろな呼び方で存在し
ます。呉服熱愛会とか、着物メイトとか、着物パートナーとか、そういう
いろんな名前で運営しているところが多いようですが全て同じで結局はお
友達を連れてきてもらって着物を買わせてしまうという方法です。
で、気になるのがそのリベートの割合。だいたい相場では1割といわれて
いましたが、こういうシステムに登録している人はその店に愛着があると
いうわけでもないのであちこちに登録しているため、少しでも割のいい店に
友人を連れて行くということになってしまい、今では少し相場が上がって
いるようです。
チラシなどで募集をして応募してきた人に登録してもらって、一応建前は
「着物文化を後世に伝えるため(←この建前はすっごく多いです・笑)」
で、一通り着付けなどを覚えてもらい、そのうちに「お友達を展示会に連れ
てきてよ、リベート渡すから」なんて感じで勧誘していきます。
着付けの講習会をするときは無料の場合もあるし、数百円程度の時給を
出すところもあるようです。
で、展示会の本番。高価なお土産を用意して「これあげるから展示会にきて
よ」なんて勧誘させて、連れてきたお友達を何人かで囲って買わせてしまい
ます。相手が多少迷っていてもお構いなし。周りを数人で囲ってしまいます。
おっと、買わせてしまった後で337拍子で手を叩いて「返品しちゃだめよ」
とプレッシャーをかけるのも忘れない(笑)。しかしあれはどうして337
拍子なんですかね。なんだかとってもアホっぽいような気がしますけど。
当然そういう販売方法ですからお買い上げ率は低いです。そんなことをやっ
ている店だから魅力的な商品もないだろうし。だいたい確率にして最近は
10%以下という話も聞きます。ということは残り90%の人のお土産代を一人
の人が負担しているわけですね。あくどいですね(爆)。
それでもお土産代は無くせないです。だってお友達を呼ぶのに高価なお土産
で釣らないレディさんたちが友達を呼べないから。展示会のディスプレイや
会場も豪華な物にする必要があるので会場はホテルだの、ディスプレイも
凝った物で経費がかさみます。
で、どのくらいの利益率でやっていくかというと昔は3倍から4倍は利益を
取らなくちゃやっていけないということを聞きましたけどいまはどんなもん
なんですかね。いずれにしてもかなりぼったくってるのは確かです。その
ぼったくった分がお土産などの経費で消えるのか、レディさんの懐に入る
のか、店の利益となるのかはわかんないですけど仕入れ値の何倍もの掛け
率で販売しているのは確かです。
こういうのがレディシステムというやり方の概要なんですけど、僕はもうそう
いうやり方は破綻しかかっていると思うんですけどね。やっぱり呉服屋として
の本分の、常にきれいな着物を買いやすい適正価格で提供する、ということを
守って地道にやっていったらそんな無茶な販売方法をとらなくてもいいと思う
んですけど、逆にそういう地道にやっている店が少ないからレディシステム
なんてのを取り入れる店が多くなっているのかな、なんて思っています。
で、インターネット全盛のこの時代、わざわざ展示会などに行って周りを囲ま
れながら買い物しなくても自宅でゆっくりコーヒーでも飲みながら自分のペー
スで着物が買えるんだから呉服屋もいつまでもそんな販売方法をしていると
結局消費者にそっぽを向かれてしまうだけだと思うんですけどそんなシステム
でやっている店はこれからどうやって販売していこうと思っているのか、一度
ふんづかまえて小一時間ほど問い詰めたいと思っている昨今でございます。
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呉服のきくや楽天店
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森田 文啓 (gofukunokikuya@nifty.com)
(引用おわり)